宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

最近、少し歩いただけで息切れがします。足のむくみも気になりますが、年齢のせいでしょうか。心不全という病気も心配です。

A.

心不全とは特定のひとつの病名ではなく、心臓の働きに異常が生じ、全身に必要な血液を十分に送り出せなくなったり、体に水分がたまったりする状態を指します。高血圧や心筋梗塞、弁膜症、不整脈などが原因となり、加齢や生活習慣病の積み重ねが背景にあることが多い病態です。高齢化に伴い患者数は増え続けていますが、あまり知られていない事実として、心不全はがんと同じくらい、あるいはそれ以上に命に関わる病気です。ただし早い段階で見つけて悪化を防ぐことができれば、その後の経過は大きく変わります。
代表的な症状は、坂道や階段での息切れ、足のむくみ、急な体重増加、横になると息苦しく起き上がると楽になる、疲れやすい、などです。いずれも「年のせい」と見過ごされやすいのですが、数日から数週間で体重が2~3キロ増えるようなむくみは、体に水分が溜まっているサインで注意が必要です。検査は胸部レントゲンや心電図、心不全の程度を反映する血液検査(NT-proBNP)、心臓の動きや弁の状態を調べる心エコーが中心で、多くは外来で行うことができます。
治療は原因となる病気の管理に加え、近年は心不全の進行を抑え予後を改善する薬が複数使えるようになりました。減塩や毎日の体重測定といった自己管理も、悪化や再入院を防ぐ大きな力になります。心不全は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら進行するため、早期に発見し進行や悪化を防ぐことが大切です。息切れやむくみが気になる方は、様子をみずにかかりつけ医や近くの内科に相談してみましょう。

(2026年9月4日 サンデーうべ・ワイド掲載)

長沢病院
長澤 仁明先生

■プロフィル

下関西高等学校卒業/福岡大学医学部医学科卒業
[専門]循環器内科
[資格]日本循環器学会専門医/日本内科学会認定内科医

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