宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

子宮がんのワクチンは今でもやっていますか?副作用が気になるのですが子宮がんになるのも心配です。

A.

 『子宮頸がんワクチン』は今でもちゃんとやっていますよ。以前通り12~16歳での接種は公費で無料で受けられます。あなたは20歳とのことで公費負担はなく自費なので3回接種で合計約5万円かかってしまいます。
 子宮頸がんの原因の96%がHPV(ヒトパイローマウイルス)感染が原因です。その感染を防止するのがこのワクチンなのです。日本では子宮頸がんで毎年約3,000人の方が亡くなられていますが、このワクチン接種を受けることで子宮頸がんでの死亡を約70%減らすことが可能と言われています。すごいことです!!予防接種で予防できるがんなのです。しかも国民のより多くの人が打つことでHPVに感染した人が減るのでよりHPVに感染しにくくなり、がんにもかかる可能性も減ってくるのです。12~16歳までに打つと最も効果的と言われていますが成人になっても45歳くらいまではその効果が期待されます。
 気になる予防接種のあとに痛みや運動障害の後遺症がでたとの報告がありましたが、因果関係を示すような科学的根拠は示されていません。むしろ海外では副作用が少なく安全性の高い予防接種として称賛されています。
 年々増え続ける子宮頸がんですが、成人では『費用がちょっと…』と思われるかもしれませんが是非多くの方に接種してもらいたいです。更に20歳以降に子宮頸がん検診も行うことでかなりしっかり予防できます。併せてつよーくお勧めします!!

(2020年4月3日 サンデーワイド掲載)

生協小野田診療所 内科・家庭医療科所長
廣田 勝弘先生
生協小野田診療所廣田先生

■プロフィル

生協小野田診療所 内科・家庭医療科 所長 日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指定指導医
山口大学医学部 臨床講師

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