宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

80代の母親のことで相談です。山間部に住んでおり周囲に医療機関がなく、これまでは車を運転して遠方の診療所に通院していました。車の運転が不安定になり、そろそろ免許の返納を検討しています。私も仕事で忙しく、毎回の通院送迎はできません。そこで訪問診療を検討していますが、遠方まで来てもらう事は可能でしょうか?(50歳代、女性)

A.

 遠方への訪問診療は可能です。基本的には直線距離で16km以内であれば往診や訪問診療を受けることができます。
 特例として、患者さんのお家から半径16km以内に訪問診療や往診を行ってくれる診療所がない場合は、16kmを超えて往診や訪問診療を行うことが認められています。なので、理屈としてはどこにお住まいでも、訪問診療は可能ということになります。
 周囲に医療機関がないところに住むのは不安もありますが、住み慣れた我が家というのは、何物にも代えがたい心地よさがあります。
 通院手段がなくなったために施設入所することもよくありますが、どこか寂しさも感じます。できる限り自宅で過ごすことができるよう、訪問診療の活用をお勧めします。
 まずはかかりつけの診療所に、訪問診療をお願いしてみてください。

(2021年12月25日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

波乗りクリニック院長
小早川 節先生
波乗りクリニック小早川先生

■プロフィル

平成10年 山口大学医学部卒業
日本プライマリ・ケア連合学会指導医・総合診療医
同大附属病院総合診療部を経て、平成26年5月 在宅療養支援診療所「波乗りクリニック」開設

過去の相談