宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

眼疾患で眼科に定期的に通院しています。新型コロナウイルスワクチンの接種を受けても良いでしょうか。(73歳、女性)

A.

 新型コロナウイルスワクチンの接種を受けてはいけない条件のうち、眼疾患に直接関係するものは「重い急性疾患にかかっている方」という項目です。従って、白内障、緑内障、網膜疾患、ドライアイなどの慢性疾患で通院中の方は接種を受けることができます。
 眼科で重い疾患に相当するものは、重篤な涙嚢炎、眼瞼膿瘍、帯状疱疹、重篤な角膜潰瘍、眼内炎などと思われます。これらの疾患では強い痛みがある、顔面が腫れ上がる、物が急に見えなくなるなどの症状があります。これらの症状がある場合にはワクチン接種の可否について眼科でご相談ください。
 ワクチン接種の後で接種部位の痛み、倦怠感、頭痛、発熱などの副反応を数日以内に生じる方があります。眼科で手術を予定している方では、副反応によって通院が困難となり、手術が中止になったり術後の診察が出来なくなったりする可能性があります。手術の直前・直後のワクチン接種は避けた方が無難と思われます。

(2021年6月12日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

くまがい眼科院長
熊谷 直樹先生
くまがい眼科熊谷先生

■プロフィル

横浜市立大学医学部卒業、同大学院修了 医学博士
横浜市立大学医学部眼科講師、山口大学医学部眼科助教授を経て
平成19年くまがい眼科開院 日本眼科学会認定眼科専門医など

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