宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

他県に住む両親のことで相談です。引退して夫婦2人暮らしなのですが、母親の心身の調子が悪く、父はそのことに対して不満を持ち、時に暴力を振るっているようです。たまに様子を見に行くと父親の前では「なんでもない」と母は否定するのですが、電話では被害を訴えています。コロナ禍で頻繁に会うこともできず心配しています。対応はどうしたらよいでしょうか?(50歳代、女性)

A.

(残念ながら医学的にアドバイスできることは少ないのですが)お母様が大げさに言っているわけではなく、実際に被害に遭っていると考えた方が良いと思われます。
夫婦間のDV(ドメスティックバイオレンス…家庭内暴力)では、ほとんどのケースで他の同居者がおらず、密室になりやすい時に発生します。
お父様も根は良い人なのかもしれませんが、退職後の寂しさやイライラから一番身近なお母様にあたられているのかも知れません。また、認知症の初期症状でも怒りっぽくなったりすることもあります。
夫婦の距離が近すぎるとトラブルが発生しやすくなるので、まずはご夫婦で少し離れてもらう事が必要です。
ほとんどの市町にはDVに関する相談センターが設置されていますので、まずは相談してみてはいかがでしょうか?
身内の事を話すことはためらわれると思いますが、きっと力になってくれると思います。

(2023年1月28日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

波乗りクリニック院長
小早川 節先生
波乗りクリニック小早川先生

■プロフィル

1998年 山口大学医学部卒業
医学博士 日本プライマリ・ケア連合学会指導医・総合診療医
同大附属病院総合診療部を経て、2014年5月 在宅療養支援診療所「波乗りクリニック」開設

過去の相談