宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

会社の健康診断で尿蛋白2+と言われました。見た目は普段と変わらない尿なのですが、精密検査を受けたほうがいいのでしょうか?

A.

 尿蛋白は学校や会社の健診に含まれており、腎臓の病気を見つけ出すのに重要な役割を果たします。ただし健診は定性法(試験紙)で行われるため、必ず二次検査を受けてください。自覚症状は何もなく、見た目は普段と変わらない尿でも蛋白2+であれば蛋白定量や県尿沈渣尿所見の異常がないか検査する必要があります。
 尿蛋白のなかには長時間起立や運動後、また発熱時だけに現れる良性のものもあり、これなら心配いりません。
蛋白尿の原因である腎臓の病気には糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症などがあります。まれに無症状で進行し、症状に気付いた時は透析が必要になる一歩手前ということもあります。
 健康診断は自分の健康管理を省みる良い機会です。尿蛋白陽性なら早めに腎臓内科受診をお勧めします。

(2023年5月13日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

サンポプラ病院院長
南園 宗子先生
サンポプラ病院南園先生

■プロフィル

平成6年 山口大学医学部卒業 日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 日本内科学会認定医 日本医師会認定産業医(所属学会:日本腎臓学会、日本透析学会、日本内科学会、日本糖尿病学会)

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