医療相談Q&A こんな症状にはどうすればいい？2024年1月20日

医療相談Q&A　こんな症状には
どうすればいい？

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます！
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q＆A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

昨日夕方より胃のあたりが痛くなって、今朝は右下腹部が痛いです。熱はありません。朝から食欲がありません。便秘、下痢はしていません。診察をお願いします。（23歳、男性）

内科・消化器内科

午前中に診察をさせていただき、急性虫垂炎を疑い、すぐに病院へ紹介しました。その後、この方は夕方に手術を受けられました。「盲腸で手術した」とよく聞きますが、ほとんどが虫垂炎で手術を受けられています。虫垂とは、盲腸から垂れ下がった長さ5センチ、幅1センチくらいのみみずのような管です。ここに炎症が生じて、お腹が痛くなる病気が虫垂炎です。
この方のようにみぞおちあたりから右下腹部に向かって移動する腹痛がよくあります。10～20歳代に多く、発熱（高熱はまれ）、食欲不振、吐気、嘔吐などの症状があります。
経過や症状を聞いて、お腹を触って、診察しますが、この方のように強く虫垂炎が疑われれば、精密検査や治療が必要となるので、入院、手術が可能な病院へ紹介します。
「盲腸を薬で散らしたことがある」と言われる方がおられます。これは虫垂炎を薬＝抗菌剤で治す治療です。病状によっては手術が必要です。盲腸との境で切って、虫垂を取り除きます。昔はお腹を開けていました。最近では、場合によっては傷が目立たない腹腔鏡手術も可能となっています。この方は腹腔鏡手術を受けられ、一週間もしないうちに退院されました。
右下腹部が痛くなる病気は、泌尿器科や婦人科などの病気もありますが、虫垂炎以外にも腸炎、憩室炎（大腸の外側に飛び出した袋に炎症がおきる病気）ほかの帳の病気が多いので、まずは内科、消化器科で診察を受けてみましょう。

（2024年1月20日サンデー宇部・山陽小野田掲載）

やまもとクリニック院長
山本　光太郎先生
やまもとクリニック山本先生

■プロフィル

平成元年に山口大学医学部卒業
山口大学医学部消化器・腫瘍外科（第２外科）助手を経て、平成１７年１０月「やまもとクリニック」開院

過去の相談

医療相談Q&A こんな症状にはどうすればいい？

過去の相談

新型コロナウイルス関連

内科・消化器内科

眼科

心療内科

産科・婦人科

泌尿器科

循環器科

耳鼻咽喉科

介護・福祉

整形外科

神経内科

皮膚科

その他

医療相談Q&A　こんな症状には
どうすればいい？