宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

結婚して8年目ですが、まだ子宝に恵まれません。妻は産婦人科で検査中ですが、私も調べておいたほうが良いでしょうか。(36歳、男性)

A.

結婚して通常の夫婦生活をされていて、1年以上子宝に恵まれない場合は、やはり不妊症の御夫婦といます。不妊症は一人では成り立たず、お二人合わせた病気と考えて頂くと良いと思います。原因は、女性の方が受精卵の着床など物理的な問題もあり男性より多いですが、半数近くは男性側にも原因があり、是非調べる必要があります。男性側の検査や治療は主に泌尿器科で行います。最も重要な検査は、精液の中の精子の数(濃度)、運動状態(率)、形態(奇形)などを調べる精液検査です。これは所定の条件に従って精液を容器に採取して検査をします。自宅で採取し持参も可能です。診察所見とその結果とによって次にするべき検査や治療法が決まってきます。
例えば、精巣の血管系の異常である精索静脈瘤があれば手術が有効な場合もあります。また、御夫婦各々には異常がなくても子宝に恵まれないこともあります。自分の結果が正常でも相手をいたわる男性の優しさが何よりも大切です。妊娠から挙児までには時間が掛かります。ご多忙でも早めの受診検査をお勧めします。

(2023年8月12日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

いそやま泌尿器科クリニック院長
磯山 理一郎先生
いそやま泌尿器科クリニック 磯山先生

■プロフィル

昭和56年:熊本大学医学部卒業 山口大学医学部講師(泌尿器科)
平成2~12年:宇部興産中央病院(泌尿器科部長)
医学博士 日本泌尿器科学会専門医 日本透析医学会専門医

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