宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

最近急に太ってきて、特に顔やお腹まわりが気になります。「クッシング症候群」ではないかと心配しています。

A.

クッシング症候群とは、体内で「コルチゾール」というホルモンが過剰に分泌されることで起こる病気です。コルチゾールは、ストレスに対処したり、代謝を調整したりする大切なホルモンですが、量が多すぎると体に不調をきたします。
代表的な症状は、顔が丸くなる(ムーンフェイス)、お腹まわりに脂肪が集中する(中心性肥満)、皮膚が薄くなってあざができやすい、筋力の低下や疲れやすい、にきびや多毛、気分の落ち込みや不眠、などです。
原因には、ステロイド薬の長期使用(リウマチや喘息治療など)や、副腎や脳(下垂体)にできた腫瘍などがあります。
見た目の変化だけでなく、心身の不調を感じたら要注意です。
 「ちょっと見た目が変かも?」と思ったら、それは体からのサインかもしれません。クッシング症候群は、正しく診断し、原因に応じた治療を行えば改善が見込めます。早めに相談してみてください。

(2025年6月28日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

有好内科クリニック院長
有好 浩一先生
有好内科クリニック有好院長

■プロフィル

平成6年 山口大学医学部卒業 医学博士 山口大学附属病院病棟院長、併任講師を経て、平成25年有好内科クリニックを開院
日本血液学会専門医・指導医

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