宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

両親が高齢化し治療や介護が必要になってきました。いま、訪問診療をお願いしようと思っています。そこでよく「多職種連携」という言葉を耳にすることが増えてきたのですが、実際にはどういった連携があるのでしょうか?(50歳代、男性)

A.

 特に在宅医療・訪問診療では、患者さんの自宅での療養生活を支えるために、医師だけではなく、看護師や薬剤師、介護職員、リハビリ専門職、ケアマネジャー、栄養士、そして地域のソーシャルワーカーなど、さまざまな職種が一体となって連携することが重要です。
 それぞれの専門職が持つ特長や強みを生かし、患者さんの身体的な健康だけでなく、精神面や社会的な支援、栄養状態の管理など、生活全般を包括的に支援します。例えば、医師が治療方針を決定した後、看護師が日常的な健康管理を行い、薬剤師が服薬指導や薬の副作用チェックをします。また、介護職員やリハビリ専門職が日常生活動作の向上や維持をサポートし、栄養士が患者さんの状態に合った食事内容を提案するなど、それぞれが患者さんの生活を支える重要な役割を担います。
 定期的な情報共有や連絡調整会議を通じて、各職種が密接に連携し、患者さんが住み慣れた自宅で安心して過ごせる環境を作り上げることが、在宅医療における多職種連携の最大の意義です。

(2025年5月10日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

波乗りクリニック院長
小早川 節先生
波乗りクリニック小早川先生

■プロフィル

1998年 山口大学医学部卒業
医学博士
日本専門医機構認定総合診療専門医・指導医
日本プライマリケア連合学会認定医・指導医
同大附属病院総合診療部を経て、2014年5月 在宅療養支援診療所「波乗りクリニック」開設

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