宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

近頃、動悸が気になります。健康診断での検査で異常ないと言われましたが不安です。このまま様子を見ていいのでしょうか?(50代、男性)

A.

心臓は規則的に収縮、拡張を繰り返しますが、このリズムが崩れると不整脈になります。突然、脈拍が早くなったり、遅くなったりすると動悸や息切れ、めまい、意識消失といった症状が出ることがあります。生命の危険があることもありますので注意が必要になります。
心臓が規則正しく動いているかを把握する検査に「心電図検査」があります。心電図検査は通常の健康診断や病院で行われる検査で、数分間で終わる手軽さがある一方で、数分間の情報しか得られないため、検査のタイミングで異常所見が出なければ病変を見つけることができません。
そこで心臓を詳しく検査する、「ホルター心電図検査」というものがあります。このホルター心電図検査は通常の心電図検査とは違い、装置を24時間身につけて日常生活を送りながら心電図を記録します。24時間全ての脈を記録し、異常を詳しく調べることができるため、普段の生活の中でしか分からない不整脈や動作時にしか起こらない不整脈などを記録できる確率が高まります(入浴や運動などの日常生活を制限なく行うこともできる装置もございます)。
動悸の原因は心臓以外にも甲状腺機能の異常や貧血など多く挙げられます。病気の早期発見、早期治療が必要になりますので自覚症状がある場合、一度、かかりつけの病院や循環器内科への受診をされることをお勧めします。

(2024年6月7日 サンデーうべ・ワイド掲載)

長沢病院
長澤 仁明先生

■プロフィル

下関西高等学校卒業/福岡大学医学部医学科卒業
[専門]循環器内科
[資格]日本循環器学会専門医/日本内科学会認定内科医

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