宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

寝不足は糖尿病を悪化させるのでしょうか?

A.

「早寝早起き病知らず」ということわざがあるように、良い睡眠は健康管理の基本と言えます。糖尿病をはじめとする生活習慣病は、食事のバランスを整え適度な運動を行うなどの生活習慣の改善が重要ですが、睡眠の改善も注目すべき一つです。睡眠不足は自律神経やホルモンバランスを乱す、肥満を誘発する、血圧を悪化させる、さらには糖尿病の発症や悪化にも関係しています。日本人を対象とした研究によると、睡眠時間が7~7.5時間の人では糖尿病の発症リスクが最も低く、一方5.5時間未満の人では発症リスクが1.5倍以上に増えるとの結果が報告されています。睡眠時間を改善させることで、糖尿病の改善が期待できるといえます。
不眠の改善の例として、適度な運動、夕方以降のカフェイン制限、寝酒や就眠前の喫煙の制限などが挙げられます。特に近年では寝る前のスマートフォン等の光刺激による悪影響が良く取り上げられています。しかし睡眠に強く思いを向け振り回されることがストレスとなり、かえって体調悪化につながる場合も珍しくはありません。担当の先生と相談し、可能なことから始めましょう。

(2023年3月11日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

有好内科クリニック院長
有好 浩一先生
有好内科クリニック有好院長

■プロフィル

平成6年 山口大学医学部卒業 医学博士 山口大学附属病院病棟院長、併任講師を経て、平成25年有好内科クリニックを開院
日本血液学会専門医・指導医

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