宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

会社の健診で尿潜血を指摘されました。高校生の時も学校健診で尿潜血陽性と言われていましたが、症状がないため二次検査は受けたことがありません。(32歳、女性)

A.

 尿潜血は学校や会社の健診に含まれており、自覚症状がない病気を見つけ出すのに重要な役割を果たします。ただし健診は定性法(試験紙)で行われるため、必ず二次検査を受けてください。見た目は普段と変わらない尿でも試験紙陽性および顕微鏡で赤血球がみられる場合(これを顕微鏡的血尿と呼びます)、二次検査の対象となります。なかには激しい運動や過労、風邪をひいて発熱している時などの生理的血尿である場合もあり、その後複数回の尿検査で「異常なし」ということもあります。
 尿潜血は腎臓、尿管、膀胱および尿道の炎症や結石、腫瘍などで陽性となります。例えば膀胱炎、尿路結石、糸球体腎炎、癌などが挙げられます。腎炎や癌は症状が出る前、早期発見と早期治療が非常に有効です。是非早めの腎臓内科あるいは泌尿器科受診をおすすめします。

(2022年3月26日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

サンポプラ病院院長
南園 宗子先生
サンポプラ病院南園先生

■プロフィル

平成6年 山口大学医学部卒業 日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 日本内科学会認定医 日本医師会認定産業医(所属学会:日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本糖尿病学会)

過去の相談