宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

40歳男性です。150mmHg台/90mmHg台の高血圧と診断されました。脂質異常や糖尿病などの予後影響因子がないので低リスク層といわれ、まず減塩、減量、運動、飲酒を指導され自分なりに努力しています。どの程度効果があるものでしょうか?若いので、血圧の薬を飲むと、一生飲み続けないといけないので飲まない方がいいという人がいます。どうなのでしょうか?

A.

 それぞれの血圧/下の血圧が減塩(食塩摂取減少量4.6g/日)で5mmHg/2.5mmHg、減量(体重減少量4.0kg)5mmHg/3mmHg、30-60分の有酸素運動4.5mmHg/2.2mmHg、飲酒(飲酒減少量76%)で3mmHg程度低下させる効果があるといわれています。高血圧は血圧の程度と、脂質異常や糖尿病などの合併する予後影響因子で、心血管病リスクを低リスク、中程度リスク、高リスクに層別化し高血圧管理計画を立てます。低リスクのあなたの場合は、指導されたことを3か月努力して140/90クリアできればその努力を継続し、クリアできなければ降圧剤の力を借りましょう。若いから血圧に無頓着な人がいますが、中壮年者の方が、高齢者に比べて、血圧が高い場合の、心血管病死亡の危険割合が高くなると報告されていますので、若いときから高血圧に注意が必要です。

(2020年7月10日 サンデーうべ・ワイド掲載)

ひろなか内科循環器科
弘中 克己先生
ひろなか内科循環器科弘中先生

■プロフィル

平成2年:山口大学医学部卒業
山口大学医学部附属病院、宇部記念病院、阿知須同仁病院などを経て平成23年9月7日「金沢守クリニック」を開業

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