宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

50歳代の女性です。両手の痛みがあり、医療機関を受診しました。血液検査を受けましたが、特に問題はないので、保険の適応外になるけれども「エクエル」というサプリメントのようなものを薦められました。使った方がいいのでしょうか?

A.

 エクエルとは大豆製品を摂取した際に体内で大豆イソフラボンと腸内細菌が出合った際に生まれる「エクオール」のことです。エクオールは「エストロゲン」に似たもので、女性の健康と美容に大切な役割を果たします。このエクオールは、大豆製品の摂取による大豆イソフラボンと腸内細菌が体内で出合うことで生まれる成分ですが、すべての人が体内で作りだせるわけではありません。作りだせない人の割合は日本人でも2人に1人と確率も高く、原因は10歳までの食生活の影響といわれています。このエクオールが体内で作りだせるかは「エクオール検査」という尿検査で調べることができます。体内で作りだせないとなると、いくら大豆製品を摂取してもエクオールが生まれないため、大豆イソフラボンのまま排出されてしまいます。もし体内で作られるとしても、毎日大豆製品を摂取するのは大変であり、年齢に応じて生みだす力も減ってしまいます。エクオールは「エストロゲン(女性ホルモン)」に似た働きをします。エストロゲンはどうしても年齢とともに減ってしまい、減少を止めることはできないといわれています。この変化の時期にエストロゲンに似た働きをするエクオールを摂取することで、女性の健康と美をサポートするのではないかと言われています。手指の疼痛軽減も期待できます。気になる方はお近くの医療機関にご相談して下さい。

(2019年10月9日 サンデーうべ掲載)

金沢守クリニック院長
金沢 守先生
金沢守クリニック金沢先生

■プロフィル

平成2年:山口大学医学部卒業
山口大学医学部附属病院、宇部記念病院、阿知須同仁病院などを経て平成23年9月7日「金沢守クリニック」を開業

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