宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

最近徐々にですが、尿に行く回数が増え、急に行きたくなって行ってもそう出ません。時に少し漏れることもあります。治るでしょうか?(58歳、女性)

A.

過活動膀胱といって、尿がわずかしか溜まっていないのに膀胱が意思とは関係なく勝手に収縮する状態があります。若い方にもありますが年配の方に多く、年齢とともに膀胱や支える骨盤の筋肉・神経が弱ってきて膀胱が不安定となり尿を安定して溜めておけなくなるのです。ひどくなるとこらえきれずに尿が漏れてしまいます。個人差もありますが出産経験は発症の誘因になります。もちろん他の原因となる病気があっても同じ様な症状となるため、膀胱炎などの感染症、膀胱結石、膀胱癌や婦人科の腫瘍・内膜症、神経の異常や病気、膀胱下垂、残尿などがないかは、超音波(エコー)検査などで確認します。体操などもありますがあまり効果は期待できません。幸い効果的な薬が複数ありますので、個人差や病状に合わせ最適の薬で対応されます。手術になることは極稀で通常はありません。良くあることです。恥ずかしがらずに専門である泌尿器科を受診されご相談されることをお勧めします。

(2022年7月9日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

いそやま泌尿器科クリニック院長
磯山 理一郎先生
いそやま泌尿器科クリニック 磯山先生

■プロフィル

昭和56年:熊本大学医学部卒業 山口大学医学部講師(泌尿器科)
平成2~12年:宇部興産中央病院(泌尿器科部長)
医学博士 日本泌尿器科学会専門医 日本透析医学会専門医

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