宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

帯状疱疹の予防接種があると耳にしましたが、教えてください。(51歳女性)

A.

 帯状疱疹は水ぶくれを伴う赤いぶつぶつができる病気です。強い痛みを伴い、日常生活に支障が出ます。人によっては何年も痛みが残ったり、後遺症が残ったりすることがあります。80歳までに日本人の約3人に1人がかかるので、帯状疱疹の痛みに悩まされた経験のある人は多いと思います。帯状疱疹の原因は「水痘・帯状疱疹ウイルス」で、水痘(水ぼうそう)の原因と同じウイルスです。このウイルスに初めて感染したときは水ぼうそうとして発症し、治った後もウイルスは体内に潜んでいます。普段は免疫力により活動が抑えられ潜伏感染といわれる状態にありますが、加齢やストレスで免疫力が低下すると、ウイルスが活性化して帯状疱疹を発症します。

 平成28年3月に水痘ワクチンに「50歳以上の者に対する帯状疱疹の予防」に対する「効能・効果」が追加承認されたので、50歳以上の方は帯状疱疹を予防する目的で、水痘ワクチンを接種できるようになりました。これが「帯状疱疹の予防接種」です。50歳以上の方で、1回接種ができます。

 なお、小児に関しては平成26年10月1日から水痘ワクチンは定期接種となり、宇部市では1歳から3歳に至るまで医療機関において無料で受けられますが、50歳以上の方は保険適応ではないので自費になります。費用を含めご不明な点はかかりつけ医にご相談ください。

(2017年4月26日 サンデーうべ掲載)

やまもとクリニック院長
山本 光太郎先生
やまもとクリニック山本先生

■プロフィル

平成元年 山口大学医学部卒業
山口大学医学部消化器・腫瘍外科(旧第2外科)助手を経て、平成17年10月「やまもとクリニック」開院
日本医師会認定産業医

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