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医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

緑内障で加療中です。両眼ともに上半分の視野がよく見えません。最近白内障が生じ視力が低下してきました。白内障手術で視力改善するでしょうか?(70歳、男性)

A.

 緑内障と白内障は発症する年代が同じなために、しばしば合併します。
 視力低下の原因が白内障による水晶体の混濁の場合には白内障手術で視力が改善しますが、緑内障で視神経が傷んでしまって視力が低下した場合には十分な改善が得られません。
 視力低下の原因が白内障なのか緑内障なのかは、視野検査や光干渉断層計による眼底検査などを行えば推定することが出来ます。緑内障によって視力が低下するのは、視神経障害や視野狭窄がかなり進行した場合に限られます。また、緑内障が安定してない方では、白内障手術前の点眼液による眼圧のコントロールや、白内障と緑内障の同時手術が必要な場合もあります。
 ご質問いただいた上半分や下半分の欠損の場合には、手術によって視力の改善が得られる事が多いと思われますが個人差もあります。かかりつけの眼科でご相談ください。

(2018年5月23日 サンデーうべ掲載)

くまがい眼科院長
熊谷 直樹先生
くまがい眼科熊谷先生

■プロフィル

横浜市大医学部卒業、同大学院修了 医学博士
横浜市立大学医学部眼科講師、山口大学医学部眼科助教授を経て
平成19年くまがい眼科開院 日本眼科学会認定眼科専門医など

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