宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

膝が痛いのですが、年齢のせいだから仕方ないのでしょうか?(72歳、女性)

A.

「年のせいだから仕方ない」と思ってしまう方は多いですが、実はそうとも限りません。65歳以上の5人に1人は、「変形性膝関節症」による膝の痛みを抱えているとされています。これは、関節の軟骨がすり減ることでおこる病気です。確かに加齢は一因ですが、体重の増加や筋力の低下、長年の姿勢や歩き方のくせなども大きく関係しています。つまり、“年齢=痛み”ではなく、“生活の積み重ね”が痛みを生んでいることが多いのです。
 ご自分でできることとして、体重を減らす・太ももの筋肉を鍛える・様式の生活を心がけるなど、日常生活での工夫だけでも症状が軽くなる方は多くおられます。
 整形外科では、原因に応じて処方やヒアルロン酸注射、リハビリテーションを組み合わせて治療を行います。最近保険適応になったクーリーフという新しい注射治療や、人工関節などの手術をお勧めすることもあります。
「年のせいだから」とあきらめず、適切な治療を行うことで、痛みなく歩ける可能性があります。ぜひ一度、整形外科でご相談ください。

(2025年11月7日 サンデーうべ・ワイド掲載)

瀬戸整形外科クリニック院長
瀬戸 信一朗先生

■プロフィール

下関西高等学校卒業/福岡大学医学部医学科卒業
[専門]循環器内科
[資格]日本循環器学会専門医/日本内科学会認定内科医

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