宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

夜眠れなくて困っています。どうしたらいいでしょうか?

A.

不眠とは、①入眠困難(寝つきが悪い、30分以上寝つきにかかる)、②中途覚醒(夜中に何度も目が覚める)、③早期覚醒(予定より早く目が覚めて、再び眠れない)、④睡眠の質の低下(十分な時間寝ても、疲れが取れない)といった症状が、週3回以上、3か月以上続き、集中力低下やイライラ、食欲低下などにより仕事などの日常生活に支障をきたすことをいいます。日常生活に支障をきたす、というのがポイントで、睡眠時間が短くても、日常生活に問題がなければ不眠症との診断はつきません。
不眠の原因はストレスや不安、薬やカフェイン、ライフスタイルなど多岐にわたりますが、うつ病や統合失調症などの精神疾患の初期症状であったり、心疾患などの身体症状に付随して起こることもあります。
眠れないと思ったときは、日中に適度な運動を行う、軽い夕食を早めに済ませる、寝室を暗く、静かで快適な環境にするといった工夫を行いましょう。スマホやPCの画面などのブルーライトの光を見ることを就寝前は控えることも重要です。
工夫をしても不眠が続く場合は、医療機関で睡眠薬を処方してもらうことも治療の一つです。最近は依存性のない睡眠薬も登場し、治療も進化してきています。ただし非薬物療法を優先し、薬物療法は必要最小限にとどめるのが一般的です。

(2025年10月11日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

わたなべクリニック院長
渡邊 俊介先生
わたなべクリニック渡邊先生

■プロフィル

平成19年 山口大学医学部卒業 日本精神神経学会専門医・指導医 日本うつ病学会員 日本児童青年精神医学会員

過去の相談