宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

45歳男性です。数年前より150台/90台の高血圧を指摘され、最近、降圧薬を飲み始めました。血圧も120台/80台程に下がったので、もう薬をやめてもいいですか?降圧薬はずっと飲み続けなければならないのでしょうか?

A.

 降圧薬は高血圧自体を治すものではなく、血圧を一定の値以下にコントロールするための薬なので、目標の血圧になったからと、勝手に薬をやめると血圧は再び上昇します。それは、近視の人が不自由なく日常生活を送るため、眼鏡をかけ視力を調節していることと同じ様なものと考えて下さい。ただ、高血圧は近視と異なり、症状のないことが多いことが問題なのです。高血圧が長年続くと血管が傷つき動脈硬化となり、心臓病や脳卒中など深刻な合併症を引き起こすため、血圧をコントロールし、血管を守ることが症状の有無にかかわらず大切です。
 運動療法、食事療法などで生活習慣が改善したり、また、肥満の人は減量の成功で、薬を減量できるか中止できる場合もありますが、多くは遺伝的背景を基に長期間の生活的背景が合わさって高血圧になっているため、基本的には長期間にわたって飲むことになります。

(2017年6月28日 サンデーうべ掲載)

ひろなか内科循環器科
弘中 克己先生
ひろなか内科循環器科弘中先生

■プロフィル

平成2年:山口大学医学部卒業
山口大学医学部附属病院、宇部記念病院、阿知須同仁病院などを経て平成23年9月7日「金沢守クリニック」を開業

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