宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

50歳の男性です。介護施設で働いています。自身も高血圧、高脂血症の持病があります。自分の働いている施設でも第8波で新型コロナの感染が拡大した時にはクラスター感染を経験しました。高齢者が感染すると介護現場は大変だと痛感しています。今年の5月8日からコロナが5類感染症に移行する事に不安を感じています。

A.

 政府は今年の5月8日から新型コロナをインフルエンザなどと同じ5類感染症に移行する方針を固めています。現在、流行の主流になっているオミクロン株の場合、重症化率、致死率が低下した事がその要因になっています。
今後の感染状況を踏まえて、5月8日以降、ワクチン接種や治療費についてどうするかや医療提供体制についてどのようにしていくかを具体的に検討するようです。5類に落とすとはいえ、新型コロナの感染力はインフルエンザとは比べものになりません。又、治療薬についても保険を使って自己負担しなければならないとなると、服用したくても出来ないケースも出てくると思います。高齢者施設などに入所している方や、そこで働く職員にとってはこれからもコロナワクチンの定期的な接種は必要であると考えられます。又、これまではコロナに罹患した方の入院調整を保健所が担っていましたが、これを医療機関が行うとなれば、医療機関の負担は非常に大きくなると考えます。恐らく、5月以降もクラスター感染が発生する可能性のある施設では大きな変化はないと推測されます。感染リスクの高い行動は取らない事が望ましいでしょう。

(2023年2月25日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

金沢守クリニック院長
金沢 守先生
金沢守クリニック金沢先生

■プロフィル

平成2年:山口大学医学部卒業
山口大学医学部附属病院、宇部記念病院、阿知須同仁病院などを経て平成23年9月7日「金沢守クリニック」を開業

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