宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

うつ病で休職していましたが、復職して元気に過ごしているので、医師に黙って一か月薬をやめています。完治したと考えてもいいですか?(45歳、男性)

A.

うつ病という病気は寛解状態になった後も再発する可能性が高い病気です。一度治っても約60%が再発するといわれています。再発を繰り返すと再発率は高まる傾向にあり、2回目では約70%、3回目以降では約90%に達するともいわれています。服薬中止から数か月後に再発することがしばしばあるため、一か月服薬していないが再発していない=完治した、とは言えません。
うつ病の再発予防のためには、医師の指示通り治療を継続し、適切な時期が来るまで服薬を続けることが望ましいです。また生活環境の変化や人間関係のトラブル、生活リズムの乱れなどは、心身の負担となりうつ病再発のリスクを高めるといわれています。ストレスマネジメントや生活習慣の改善も、再発予防には重要です。
再発した場合、うつ病の初期症状と同じように、不眠や食欲不振、イライラ感などの不調が現れることが多いです。再発サインが見られたら、早めに医療機関を受診し、医師に相談してください。

(2025年6月14日 サンデー宇部・山陽小野田掲載)

わたなべクリニック院長
渡邊 俊介先生
わたなべクリニック渡邊先生

■プロフィル

平成19年 山口大学医学部卒業 日本精神神経学会専門医・指導医 日本うつ病学会員 日本児童青年精神医学会員

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