宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

約6ヵ月前から、食後にお腹が張る感じがあり、一度に食べられる量が減ってきました。体重も3kgほど減って、最近ではふらつくこともあります。体がだるくて外出もつらくなってきました。これまで、市のがん検診を受けたことはありません。どうすればよいでしょうか?(76歳女性)

A.

お話の症状(お腹の張り、食欲の低下、体重減少、ふらつき、外出のしんどさ)は、いろいろな病気で見られるもので、特にがんなどの重大な病気が隠れている可能性もあります。年齢による食欲の変化もありますが、急な体重減少やふらつきは注意が必要なサインです。
まずは早めに内科を受診してください。必要に応じて以下のような検査が行われます。「血液検査」「胃や大腸の内視鏡検査」「腹部エコー(超音波)検査やCT検査」。これらで、胃がん・大腸がん・すい臓がん・副腎の病気などが無いかを調べることが重要です。
もしがんなどの病気が見つからなければ「フレイル」という、加齢による心身の衰えが原因の可能性もあります。。フレイルを予防・改善するには「低栄養になっていないか」「筋力や歩く速さの低下がないか」「認知機能や社会との関わりが減っていないか」などを確認し、必要に応じて食事の見直しや運動、介護予防の取り組みが必要です。
また、市のがん検診や、75歳以上を対象とした後期高齢者健康診査も活用して、健康状態を定期的にチェックすることが大切です。6月からがん検診が始まる地域も多いので、これを機にぜひ受けてみてください。

(2025年6月6日 サンデーうべ・ワイド掲載)

てらい内科クリニック院長
寺井 佳子先生

■プロフィル

専門:内科一般、消化器科
資格:日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医

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