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医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

今年初めて胃がん検診を受けようと考えています。親が胃癌で手術を受けた事があり、自分にも胃癌が見つかるのではないかと心配です。もし胃癌が見つかった場合は手術の他にどのような治療法があるのでしょうか。

A.

 胃癌は進行の程度によって早期胃癌と進行胃癌に分けられます。進行の程度は、内視鏡検査やCT検査等を組み合わせて判断します。進行胃癌であれば、転移の有無によって外科手術もしくは抗癌剤治療を選択しますが、両方が必要になる事もあります。癌が根治できるかどうかは、転移の状態によって変わってきます。
 早期胃癌であれば、基本的には適切な方法で切除することで根治が期待できます。切除の方法としては二通りあり、内視鏡的治療(胃カメラによる治療)と外科手術があります。外科手術は早期胃癌に対して高い根治性がありますが、胃が切除され治療後の食生活に工夫が必要になる等のデメリットもあります。
 内視鏡治療であれば、胃は通常そのまま残すことができるため、体への負担の少ない治療と言えます。皮膚に手術痕が残らない等のメリットもあります。ただし、早期胃癌に対して内視鏡治療を行うには条件があり、具体的には深達度(癌の根の深さ)や大きさ等、一定の条件を満たしたものでなければ内視鏡で治療することはできません。
 胃癌が見つかるのが早ければ早いほど、内視鏡で治療できる可能性が高くなります。また早期胃癌は通常無症状であるため、胃がん検診を積極的に受けて早期発見に努めることが重要になります。是非参考にして頂き、検診を受けて頂ければと思います。

(2022年2月4日 サンデーうべ・ワイド掲載)

西村内科医院
西村 純一先生

■プロフィル

平成20年/川崎医科大学医学部医学科卒業
平成27年/山口大学大学院医学系研究科修了 医学博士
日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医

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