宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

健康診断でメタボがありコレステロールも高いため減量をするように言われました。しかし仕事が忙しく運動する時間もあまり取れず悩んでいます。食事は妻が色々工夫してもらえるのですが、運動方法について良いアドバイスをお願いします。(40代男性)

A.

 お疲れの毎日で運動をする時間を取るのが難しいですね。現実そうだと思います。
 一般的に高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満は食事や運動を適切に行うことで効果はかなり期待できます。幸いあなたは奥様が協力的で食事に関しては頼りになるようですが、運動がいかにできるかが課題ですね。
 運動といっても色々な種類の運動があるのですが、「有酸素運動」が効率的な運動になります。歩く、走る、泳ぐ、縄跳びなどで、瞬発力よりも持久力を中心とした運動です。運動時間は「週3~4日以上、1回20~30分以上」が望ましいと言われていますが、毎日できない方は「1週間のうち、細切れでも一度にまとめてでも、トータル90分程度の有酸素運動」でも効果が期待できます。ではどの程度の運動の強さがよいのかと言いますと、「最大強度の50%程度の運動」(ちょうど息がはずむ程度で会話も可能な程度、「会話ができニコニコ笑顔も出せる程度」)です。最近は脈拍もわかる腕時計も出ていますが、『安静時の脈拍+(220-年齢-安静時の脈拍)×0.5』の計算で自分の目標脈拍を決めます。たとえば40歳、安静時脈拍1分間60回ならば、60+((220-40)-60)×0.5=120で1分間に120回の脈拍が目標になります。細切れで良いですので、1回10分を週9回に分けてもよいし、30分ずつ週3回でもよいわけです。このように自分の生活スタイルに合わせて運動時間を作ってはどうでしょうか?

(2016年9月3日 サンデーワイド掲載)

生協小野田診療所 内科・家庭医療科所長
廣田 勝弘先生
生協小野田診療所廣田先生

■プロフィル

生協小野田診療所 内科・家庭医療科 所長 日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指定指導医
山口大学医学部 臨床講師

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