宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

50歳代の男性です。痛風を起こした事があるため通院中です。食事や飲酒量などにも気を配っているのですが、内服薬を中止すると尿酸値が上がってしまうので、薬を止める事が出来ません。どうすればいいのでしょうか?

A.

 尿酸値が高くなってしまう理由として知られているのがプリン体です。食事でとると体の中で尿酸を作り出してしまいます。しかし、食べ物は尿酸を作り出す原因の2割しかありません。残りの8割は、体の細胞から新陳代謝などで作り出されます。作り出されてもきちんと排泄すればいいのですが、高尿酸の人の9割は尿酸の排泄が悪いのです。排泄を悪くする主な原因は肥満と体質です。肥満になると体内で血糖を処理するインスリンが余りがちになります。インスリンは尿酸の排泄を邪魔する方向に働くので高尿酸を招きます。体重を落とすことで、インスリンが余りがちな状況を解消できますので、痩せることが一番効果が期待できます。次に体質ですが、体質は変わらなくても尿酸の排泄を増やして高尿酸を防ぐことはできます。牛乳はその効果が確かめられている食品です。飲む量は1日コップ1杯で十分です。牛乳以外にヨーグルトなどの乳製品も同様の効果が期待出来ます。気になれば、お近くの医療機関にご相談して下さい。

(2017年2月22日 サンデーうべ掲載)

金沢守クリニック院長
金沢 守先生
金沢守クリニック金沢先生

■プロフィル

平成2年:山口大学医学部卒業
山口大学医学部附属病院、宇部記念病院、阿知須同仁病院などを経て平成23年9月7日「金沢守クリニック」を開業

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