宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

昨年12月末にインフルエンザA型にかかり、正月にインフルエンザB型にかかりました。インフルエンザは1シーズンで何回もかかるのですか。(68歳、男性)

A.

 インフルエンザとはいえ、A型とB型は別物と理解してください。感染症にかかると、抗体ができて同じ感染症にかかりにくいようになっています。ただし、抗体は他の感染症には効果が無いため、A型インフルエンザにかかったときにA型インフルエンザに対する抗体ができますが、B型インフルエンザには無力なのです。
 さて、インフルエンザの予防接種はされましたか?予防接種はA型2種類、B型2種類の計4種類の型に対応します。予防接種は、あたかもその感染症にかかったかのように作用して抗体を作らせるのです。でも、抗体の力に個人差があり、十分に感染症を予防する効果が望めないことがあります。予防接種をしたのにインフルエンザにかかったと聞きますが、これは予防接種により十分な抗体が作られなかったためです。ですから、予防接種をしても、一度インフルエンザにかかっても、1シーズンに複数回インフルエンザにかかることがあります。予防接種をしたから、インフルエンザにかかったから、と油断せずに、マスクの着用、うがい・手洗いの励行などの予防をしっかりして、インフルエンザにかからないよう気をつけてください。

(2018年1月27日 サンデーうべ掲載)

やまもとクリニック院長
山本 光太郎先生
やまもとクリニック山本先生

■プロフィル

平成元年 山口大学医学部卒業
山口大学医学部消化器・腫瘍外科(旧第2外科)助手を経て、平成17年10月「やまもとクリニック」開院
日本医師会認定産業医

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