宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

24時間連続して血糖値を測定できる装置があると聞きました。どのようなものですか?

A.

 血糖値の測定は糖尿病の状態を評価し、最適なコントロールを得るために不可欠です。血液を採取し検査する必要がありますが、指先を針で突いて出るゴマ粒ほどの血液量があれば十分であり、自分で測定を繰り返し行えば、血糖値の変動を評価できます。しかしながら、その都度に針を刺す必要があること、多少とは言え手間がかかること、就寝中は自分自身での測定は不可能であること等が問題となります。これに対して、皮膚に数日間接着させたままの装置を使えば、連続して血糖値(正確には皮膚体液中の糖の値)の測定が可能であり、昨年からは汎用性の高い機器が保険対応となったため、非常に注目されています。簡単に上腕に設置でき、1日も経てば装着していることを忘れたと言われる方が多くいます。小型の専用器を近づけるだけで、日中・夜間の区別なく2週間分の推移を記録できます。保険上の制約があるため、一部の方にしか使用できませんが、今まで気付かなかった夜間の低血糖、食事内容による血糖値の大きな変動など、詳細な評価が可能であり、極めて有用性の高い検査機器です。

(2018年4月25日 サンデーうべ掲載)

有好内科クリニック院長
有好 浩一先生
有好内科クリニック有好院長

■プロフィル

平成6年 山口大学医学部卒業 医学博士 山口大学附属病院病棟院長、併任講師を経て、平成25年有好内科クリニックを開院
日本血液学会専門医・指導医

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