宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

会社の健康診断で尿酸値が高いと言われました。下戸なのでお酒は一切飲みません。尿酸値が高いままだと痛風になると聞きました。どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?(48歳、男性)

A.

 高尿酸血症は痛風関節炎・痛風結節や尿路結石の原因となり、腎機能低下との関連が明らかとなっています。性別では男性に多く、30歳以上の日本男性で30%に達していると言われています。さらに高尿酸血症から起こる痛風は増加傾向になるようです。読んで字の如く「風が吹いただけでも痛い」という痛風を起こさないように予防しておきたいものです。
 では高尿酸血症の治療についてお話します。大きく2つ、生活改善と薬物治療があります。食事療法の基本は尿酸の前駆物質であるプリン体の過剰摂取制限、十分な飲水です。つまり高プリン体食品である動物の内臓や魚の干物を避けるのがプリン体過剰摂取制限に重要となります。ご質問された男性はアルコール摂取がないようですが、尿酸値への影響を最低限にたもつアルコールの目安量は1日で日本酒ならば1合、ビールならば500ml、ウイスキーならば60ml程度と報告があります。食事療法に加え、十分な運動も大切です。
 生活を改善しても尿酸値が下がらない場合、病院を受診してお薬を処方してもらうことをお勧めします。薬物療法にはいくつか種類があり、主治医の先生から自分に合ったお薬を選択してもらうことができます。尿酸値は病院で簡単に測定できますので、健康診断の結果を待って早めの受診をしましょう。

(2018年6月20日 サンデーうべ掲載)

サンポプラ病院院長
南園 宗子先生
サンポプラ病院南園先生

■プロフィル

平成6年 山口大学医学部卒業 日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 日本内科学会認定医 日本医師会認定産業医(所属学会:日本腎臓学会、日本透析学会、日本内科学会、日本糖尿病学会)

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