宇部市・山陽小野田市・山口市の「このまち医療ガイド」

医療相談Q&A こんな症状には
どうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデー各紙で掲載中の「医療相談Q&A」「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。
※このコーナーは、よくある病気や症状について専門医の立場から解説していただくもので、読者からの相談を受けて回答するものではありません。

Q.

最近、血圧が高いため、かかりつけの先生から、塩分制限するように言われました。なぜ、減塩が必要なのですか?

A.

 塩はナトリウムからできているので、人間が塩を摂りすぎると、血液の中のナトリウムの濃度が高くなります。ナトリウム濃度が高くなると、それが、脳に働いてのどが渇くため、人間は水分を摂ります。水分を摂ると血管に流れる血液量が増え、血圧が高くなり、高血圧になるのです。高血圧が続くと血管は常に張りつめた状態におかれ、次第に硬くなってしまいます。これが、高血圧による動脈硬化です。動脈硬化は血管の病気、つまり、脳梗塞、心筋梗塞などの原因になります。また、高血圧が続くと、心臓に無理な負担をかけているため、心不全になることがあります。
 世界では塩分摂取量は1日6グラム未満が当たり前と言われていますが、日本人ははるかにこれを超えています。そのため、循環器病の大きな危険因子である高血圧を予防するためには、高血圧の原因となる塩分の摂りすぎを控えることが重要なのです。

(2017年6月14日 サンデーうべ掲載)

宇部仁心会病院院長
松本 奉先生
宇部仁心会病院松本先生

■プロフィル

大阪医科大学卒業、日本内科学会認定医・日本循環器学会専門医・日本医師会認定産業医
≪所属学会≫日本内科学会・日本循環器学会・日本透析学会・日本静脈経腸栄養学会

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